思い付きの方が上手くいくこともある

実家に帰ってきて初の朝、まずは親の手伝いをし朝食を美味しいと食べる。

そう、実は実家暮らしなのだ。勤めているときは会社の寮だったので辞めた今、新しく部屋を借りるか実家に戻らざるを得ない。晴れて無職者となった僕は金も無くなく1度出た家にすごすごと帰ってきたわけだ。

そんなわけで家事手伝いは僕の日課なのだ。

食器を洗い終わったら市役所へ行く支度をする。引っ越しの手続きを済ませるためだ。住民票、免許証、郵便局。職員さん達の対応がテキパキとしておりそれらはスムーズに終わった。昼食は母が誘ってくれたので外に出る。食べ歩きが好きな母は隠れ家的なお店に詳しく、移動しながらあそこは美味しいココは旨いと楽しそうに話す。仕事を辞めたときは石の上にも三年…と説教をされたが帰ってきたのは嬉しいのかも知れない。母は地域の復興や活性化にも関心があるのでそのあたりの話もし、リノベーションなどを行う建築会社の方を紹介してあげるなどどこでそんなパイプを…凄くありがたいけど不思議で仕方ない。帰ったら家の掃除、17時からは横浜で派遣バイトの登録。

なんだか忙しなく、ゲストハウスについて考える時間があまりないなーなんて思っていたところでふと思い付いた。

そういえばゲストハウスに誘いたい人が横浜近くに居たな!

しかも川崎には「ONTHEMARKS」もあるじゃないか!

すぐさま連絡するとちょうど仕事が終わったところで30分ほどで来られるという。思い付いたが吉日とは正に!!!

「ONTHEMARKS」というのは大きい規模のホステルでバーが併設されている。

フードやドリンクにもかなり力を入れており一度行ってみたかった場所だ。

予定通り30分ほどでさふぁりと合流出来た。

さふぁりというのは愛称で本名は水田。

大学の時同じサークルで彼女は後輩だった。初対面の時から実にハキハキと意見を述べる人で論理的でもあった。情にも厚く、楽しいことには積極的に参加する。以前演劇もやっており僕も2度観劇に行った。恥ずかしながら2度とも感動して泣いた。

現在は会社勤めでウェブ広告のマーケティングなどをする仕事をしている。

どれをとっても僕のチームに欲しい人材だった。

 

会ってまずはお互いの話をしていく。この間はこんな広告を手がけたとか、営業担当が変わってとても仕事がやりやすくなったとか、上司の計らいで残業がかなり短く済んでいるとか、

とても活き活きとしておりどうやら上手くいっているんだなということが伝わってきた。

そのことを本当に嬉しく感じる裏で、少し残念に思っていた。

もし彼女が現職に不満を多く持っていればすぐにこちらに来てくれるかも

そんな気持ちがあったのだ。こんなことを考える自分が恥ずかしいしそのような気持ちでは一緒には出来ない事も分かっていたので絶対に口にしなかった。

そんな僕のみみっちい葛藤は知らずにさふぁりはゲストハウスについて知りたがった。

さふぁりはとても好意的に、それでいて冷静に今すべきことは何で自分に出来ることはなんなのか考えてくれた。

人と地域と関わること、楽しいこと、笑顔、それらが大好きな彼女にとって僕が思っていた以上にゲストハウスに惹かれているようだった。

SNS関連を使った開業前の事前告知、コンセプトに見合う大手広告代理店の紹介、ゲストハウスでの演劇、

話せば話すほど熱意が伝わってきて、正直このまま一緒にやり始めてくれるのでは??なんて淡い期待も感じ始めた。

「将来的に今の会社を辞めて、一緒にゲストハウスを立ち上げていかない?」

聞かずには居られなかった。

彼女の返事はやっぱり冷静で、

「今すぐに決められる事では無いし、もう少し考えるね」

まあ当然だ。むしろ即決で断られないだけありがたい。

そのあとは素晴らしいフードやドリンクを楽しみつつ実現するかも分からない夢を語り合った。

こんなのがあったらいいね、それならこれはどう?

きっと今この瞬間こそが立ち上げるなかで最も楽しく大切な時なのだ。

じゃあそろそろ行こうかと言うときにさふぁりが「せっかくだから客室も見させて貰えないかな?」と言った。確かに見たい。めちゃくちゃに見たいし話も聞きたい!

さふぁりを誘ったのはこういう所を尊敬できるというのもある、必要なことにはとことん挑戦する、やるだけやってみる。僕を含め多くの人が憧れるシンプルなアクティブさ。

そして会計を済ませた後、客室を見学したい旨をスタッフに伝えると快く承諾してくださり、ドミトリー、女ドミトリー、シングル、ダブル、順番に全て見せてくれた。

「この建物は築何年ですか?」「各ベッドには火災報知機がついてますか?」

明らかに泊まる目的じゃ無いだろうって質問にも丁寧に答えてくださった。

最後にイベント用のはっぴがあるんですよ~なんて着させられて写真を撮ったり撮られたり。他のスタッフも混ざってわいわいと。

これだけ大きな規模なのにスタッフが1人として疲れを見せてない。自然な笑顔を絶やさない。ゲストハウスはこうあるのが嬉しい。ゲストだけで無くスタッフもその場を楽しんでいる。僕の理想だ。

 

今日は突然の思い付きだったが、サファリを誘えて、ここに来て良かった。

自分の中のコンセプトがより洗練されていくのを感じた。

明日は掃除を一気に終わらせて、英語の勉強とゲストハウスのランニングコストの仮説を何個か作りたい。

コンセプトが固まってきた今、どこでどうやるのかを決めていきたい。

やることは沢山だ、楽しくて仕方が無い。

ゲストハウスを造りたい

初めまして、早瀬広海と申します。

今日からゲストハウス設立に向けて行動していきます。そのことを再考の意味も込めて日記のように書いていきます。

どうぞよろしくお願いします。

 

昨日会社を辞めた。

実際には3月末までだけど有休をバッチリ使わせて貰って昨日で終わりだ。

会社では色々と出会いがあったし考えることは多いけれどそれらを細かく話すのはまた今度にしようと思う。タイトルにもある通りゲストハウスを造る為に辞めたのだ。

 

なんでゲストハウスなのか。

昨年の11月中旬、旅行しようとホテルを探していた。金も無いのでなるべく安いの。そしたら見慣れない単語が、それがゲストハウス。なんだこの価格は!ゲストハウスってなんだ!?そこから興味を持ち始めた。

聞いたことが無いわけでは無かった。友人から何度か聞いていたのだ。「早瀬はきっと好きだよ」なんて言っていた。そのときはふーんなんて聞き流していたけど。

旅行しようと思ったのは仕事に嫌気がさしていてリフレッシュしたかったからで、そんな心境もありゲストハウスとの出逢いは自分の心に素早く染み込み、徐々にその色を濃くしていった。

調べるうちに知る人ぞ知る伝説のゲストハウスブログをみつけた。

そして例に漏れず全力で感動し、一晩で読み切ってしまった。ファンになってしまったのだ。

読み終わってすぐにそのゲストハウスを予約した。人生で初めてのゲストハウス予約である。

当日、友人と2人で向かった。対応してくれたのは中国人の女の子。ホテル業に興味がありヘルパースタッフとして働いているそうだ。とても自然で綺麗な笑顔だった。

彼女だけでは無く、スタッフもゲストも笑っていた。

とても暖かい空気が流れていた。

例のブログを読んだからだろう、この笑顔は多くの努力と苦労と熱い気持ちの上に成り立っている。そんなことばかり考えていた。

 

その後、他のゲストハウスにも何度か泊まり、その度にオーナーやスタッフに話を聞かせて頂き、最初のゲストハウスでヘルパースタッフとして働いてみようと決意した。外から見ているだけでは気づけないことが多すぎる気がしたからだ。これが1月上旬である。

その頃にはもうゲストハウスを造る意思は固まっており、会社にも辞職の旨を伝えていた。

中旬頃、ヘルパースタッフの採用面接を受け

無事、採用になり4月から住み込みでやらせて貰うこととなった。

そして暇があれば近場のゲストハウスに泊まったりバーをのぞいてみたりして今に至るのである。

 

ここで仲間を1人紹介したい。

ゆうきくんはなかなかの会社に営業として勤めていて、将来は起業して教育に関わる仕事をやるのだといつも言っていた。

周りの彼への認識は(もちろん僕も)カリスマ性があり、行動力と知性も併せ持った、シンプルに優秀な人だ。

そんな彼に僕の夢を話した。

とても喜んでくれて、君らしいなんて言ってくれた。

お酒を飲みつついいねいいねとお互いの夢を輝かせた。いつか一緒に何かやろうよ、うんもちろんだ、

それから一週間ほど経った日、電話がかかってきた。ゆうきくんはメールが苦手で基本的に電話の印象だ。それは単純な内容だった。

ゲストハウス、一緒にやりたい

願っても無いことだ、君とならなんだってできる!そう思うと同時に疑ってしまった。自分の夢は?本当に一緒に?

僕はなかなかの不運者で自分に有利な事が起きるとかなり警戒してしまう癖がある。なにかおかしい、油断するなっそんな風に考える。

しかし今回ばかりは杞憂だった、

彼もまた会社を辞めてしまったのだ。

えぇ?!本気なの?ストレートにそう言ってしまった。よくよく、話を聞いていくとやりたいことは全部やりたい、僕と仕事をしてみたい。一生ゲストハウスをやるのではなく立ち上げと軌道に乗るまでを一緒にやりたいそうだ。

そういうことなら是非是非やろう、本気でやろう。

こうして、優秀なゆうきくんが仲間になった。

 

今日もゆうきくんと話し合っていた。

コンセプト、ランニングコスト、場所、

様々なことを話したが上手く決まらなかった。

「ひろみのやりたいこと、譲れない点を明確に決めて、それには何が必要か考え徹底していくべき」

つまりこの企画は僕がリーダーだというわけだ。仲良しこよしでみんなの意見を取り入れるのでは無く、僕のやりたいことにみんなを乗せていくイメージ。

分かっているようで何も分かっていなかった。

これは僕の夢なのだ。

ぼんやりとした気持ちをまとめ、言葉にする。

地域活性化、文化発信基地、交流の場、

ゲストハウスによくある付加価値だ。

だからこそこれらが本分でもあるし地域によって大きく内容が変わる。

地域によってゲストハウスは色を変える。

大好きなポイントの一つだ。

これらを土台に話し合っていこう。

こういうブログを書くのは初めてで内容はまとまってないしほぼ日記だけど

誰に伝えるでもなく書いていきたいと思う。

自分の思考を整理するためにも必要なことだと思うし、情報は発信して損は無い。

でももし最後まで読んでくれた人が居るならとても嬉しいし、良かったらこれからも見守って貰いたいなんて欲張りなことも考える。

ありがとうございました。