がむしゃらに動く
メンバーの1人である祥くんから電話が来た。
「東京で古ビルをセルフリノベーションした人がオープンパーティーをやるらしい。知り合いのつてで招待できるからいってみない?」
正直なんだかよくわからないけど、とりあえず行くと返事して電話を切った。
すぐに他のメンバーにも連絡して翌日の16時に春日駅に集合ということになった。
分かっているのは「東京ENGAWA 」「古ビル」「セルフリノベーション」というワードだけだ。
差し入れがあるといいというので、スパークリングワインを2本とビールを皆で買っていく。
当日になって祥くんの知り合いというのもそのまた知り合いから言われて来たけど1人じゃ不安なので祥くんを誘ったようだ。
つまり僕らは知り合いの知り合いの知り合いの知り合いという4重知り合いってわけだ。
なんとも足が重くなるが乗り掛かった船、行ってみるしかない。
そこは大きい通りに面した4階建て屋上ありの普通のビル。
入り口は大きなガラス張りで外から全体が見えるようになっている。
とりあえず主催者に会うべく1階から屋上をうろうろ。
この時点で僕はというと完全にびびっており、早くも帰りたくてしょうがなかった。
主催者の山田さんに会うと、よくわからないけどまあ何でもウエルカムだから楽しんでいってよ!と一言。
器でかい。
びびってても仕方がない、酒を飲んで気持ちを落ち着けようじゃないか。
どうやら山田さん含め主要メンバーの仕事仲間、友人、あらゆる人が招待されているようでこのビルの人口密度はかなり高くなっている。
しかもその一人一人がベンチャー企業の社長であったり、起業家、事業家、デザイナー、プランナーなど、
実力をもち最前線で活動している人たちだった。
2度目のびびりが発動するも、祥くんのここでパイプを作っておこう!という言葉に拳を握り直す。
とりあえず山田さんにセルフリノベーションするに至った経緯を伺いに行く。そのなかで自分達がやりたいことも話す。
偶然なことに山田さんも小田原出身で話が盛り上がった。しかし来客に次ぐ来客でとても4重知り合いの僕らが占領するのも申し訳なかったので退散。
その後も何人かとお話しさせていただいた。
東京でベンチャー企業を立ち上げたお二人に力強く言われたのは、
お金で迷っているなら今すぐに動くべきだ
やるならストーリーを重視すべきだ
ということ
いま、若い起業者に対して補助金助成金制度がかなり充実しており利用しない手はない、分からないことがあればいつでも相談に乗る。
小田原出身でやりたいこともあって仲間も環境もあるのになぜ動かないのか?
ゴニョゴニョと迷っている僕に先輩からの熱い喝だった。
山田さんもこのお二人もやりたいとおもったら即動くのだ。
さらに重要なのは要所要所はできる人に頼む、そういう知り合いを持っているということ。
どんどん人に頼る。そして成し遂げる。
すると人が集まってさらに人脈が広がる。
帰り道、知恵熱なのか緊張からか突然体調を崩し、話し合うために集まってくれたみんなを解散させてしまった。
帰りの電車のなかもうろうとした頭で考える。
動こう。
人に会うのだ。
知識と経験は同時に得られる。
まずは小田原の新しいお店、オープンスペース、ゲストハウス、すべて回ろう。
そこでも必ず出会いはあり、繋がっていける。